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MARKET UPDATE

Inbound tourism boom in Japan
日本におけるインバウンドブーム!

日本

2017.06.06

2016年の外国人宿泊者数が8%増加

国土交通省は5月30日に2017年版の観光白書を公表し、2016年の外国人宿泊者数は延べ7,088万人と前年に比べ8%増えたと発表しました。2016年の都道府県別の客室稼働率は大阪府が84%と最も高く、続いて東京は79%でした。主に台湾や香港からの訪日客が増えたとされています。


過熱するホスピタリティビジネス

ホテルなどの旅館業はホスピタリティビジネスともよばれます。日本では上記のような旺盛なインバウンドの波に乗ろうと、2015年頃からホテル新設数が増えてきています。

例えば最近の動きをみると、大和ハウス工業は2020年までに大都市に新たに10ホテルを開業する為に250億を投資すると発表しました。同社のホテルは、子会社のリゾートホテルチェーン「ダイワロイヤルホテルズ」を展開する大和リゾートが運営をしています。京王電鉄も札幌市に新ブランドのホテルを新設し、2019年夏に開業すると発表しました。

最近はカプセルホテルも再び注目されています。中部国際空港のターミナルビルでは4月にカプセルホテル「TUBE Sq(チュウブ・スクウェア)」がオープンしました。24時間365日営業で宿泊は1泊4,800円、仮眠やシャワーの利用は1時間1,000円とリーズナブルです。格安航空会社の発着などで増加する深夜、早朝便の利用者をターゲットにしています。


広島県にも続々ビジネスホテルがオープン

東京、大阪、京都、名古屋などで続々とホテルが新設されていますが、広島でもビジネスホテルを中心に新設の動きが広がっています。広島駅前には2016年10月にアパホテルが開業しています。JR西日本不動産開発は2019年春までに広島市内に2棟を新設する計画を発表しました。また、ルートインジャパンは2018年に広島県廿日市市にホテルを開業する予定です。広島は景気の回復を受け、出張や国内外の観光客の需要も旺盛とされています。さらに、広島県の世界遺産「厳島神社」のある宮島への来島者数は16年に過去最高を記録しました。外国人観光客も増加傾向にあります。


ホテル運営のオートメーション化

CBREが2017年のアジア各国のホスピタリティビジネスのトレンドをまとめたレポート”Asia Pacific Hotel Trend”では、他の産業もそうであるように、ホテル業界もどんどん自動化が進んでいるという記載があります。

ホテル内のセキュリティシステム、空調のコントロール、照明のコントロールなどをはじめ、自動チェックイン、チェックアウトシステムなどが導入されはじめています。

アメリカでは、ホテルのロビーや、客室のベットルームやバスルームを清掃するために開発されたメイドの機能を持ったロボット、その名もMaidbot(メイドボット)が話題になっています。テキサス州オースティンにあるMAIDBOT社は、世界ではじめてハウスキーピングができるロボットを開発し実用化しました。 一方、ホテル業の特性上、極端に自動化を進めてしまうと顧客満足度が下がり、リピーター顧客が減ってしまうという側面もあります。

日本で近年増加するホテル新設の裏では、深刻な人材不足や運営費用の増加が課題になっています。ホテルのサービスのクオリティを一定の水準に保ちながらどこまでオートメーション化を進めていくかは個々のホテルの方針に委ねられます。今後、各ホテルがどのようにオートメーション化を取り入れた運営を進めていくのかが注目されています。

記事提供:三宅美子(Yoshiko Miyake)