バリュー株(割安株)とは、実際の価値より過小評価されている株式を指します。
これまで、バリュー株(割安株)とは反対に位置するグロース株(成長株)が株式市場を牽引していました。
しかし現在は、インフレによる利上げやコロナ禍、不安定な世界情勢などから、バリュー株が見直されはじめています。
バリュー株は、長期的に安定して投資ができるので、初心者にもおすすめです。
このページでは、バリュー株のおすすめ銘柄紹介を中心に、バリュー株に馴染みのない初心者に向けて基本情報やグロース株との違いについて解説しています。
また、本当に価値のあるバリュー株の銘柄の見分け方も、あわせて紹介しています!
バリュー株に興味がある人や銘柄選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
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関連記事:割安株とは?スクリーニング条件やおすすめのツールをわかりやすく解説
バリュー株(割安株)とは?
「バリュー株(割安株)」とは、企業が保有する資産や、生み出している利益の価値に対して、株価が低い状態のものを指します。
つまり、企業が本来の価値よりも低く評価されてしまっている、ということですね。
保有資産に対して株価が割安になっているだけなので、市場の状態が悪化した場合でも、値下がりのリスクが比較的小さいです。
株価の下落による損をできるだけ抑えたい人が、バリュー株を好む傾向にあります。
世界的に有名なプロの投資家で、バリュー株の投資で成功した人はウォーレン・バフェットなど多くいます。
バリュー株は、実力はあるのに知名度が低いために株価が上昇していない企業が多い傾向にあります。
しかし今後の状況やきっかけ次第で、株価が上昇する可能性は大いにあります。
グロース株(成長株)との違い
バリュー株の反対が、「グロース株(成長株)」と呼ばれます。
市場の平均的な成長と比較して、それ以上に高い成長の仕方をしている株式を指します。
グロース株は、株価が今後もさらに上昇すると期待され売買取引されます。
グロース株では一般的に、利益を配当金として株主還元するのではなく、企業事業への再投資に使われる傾向にあります。
配当金はありませんが、事業を成長させることで株価を上昇させ、株主に利益をもたらすのです。
バリュー株の注意点
バリュー株の注意点として、銘柄を見極めて「バリュートラップ」を避けることがポイントになります。
バリュートラップとは、バリュー株のなかでも業績があまりよくないまま、何年も割安の状態で放置されいることです。
バリュートラップを避ける方法として、企業の業績や利益率、財務などが良好な銘柄を選ぶようにすると良いですよ。
業績発表時に好調だと知られたら、多くの投資家が株を購入するため、株価上昇につながる可能性が高いです。
関連記事:ミニ株・単元未満株とは?おすすめ銘柄から証券会社まで徹底比較
バリュー株のおすすめ銘柄6選
ここからは、バリュー株のおすすめ銘柄6選を紹介していきます。
- プロシップ(3763)
- 中央自動車工業(8117)
- エーアイティー(9381)
- ユニバーサル園芸社(6061)
- オリックス(8591)
- ファーマフーズ(2929)
業績や財務が好調な優良バリュー株を厳選しましたので、購入を検討する際の参考にしてください。
①プロシップ(3763)
銘柄名 | プロシップ |
---|---|
証券コード | 3763 |
配当利回り | 3.51% |
時価総額 | 220億円 |
PER | 13.79倍 |
PBR | 1.94倍 |
プロシップ(3763)は、会計パッケージシステムの開発や販売をメインに展開している会社です。
固定資産管理・リース資産の管理などが強みです。
株価はコロナ禍で大きく上下したものの、5年前と比べて7割程上昇しました。
PER・PBRともに割高ではない水準です。
プロシップの株価は長期的に上昇傾向にあり、業績も良好ですので、今後に期待できる優良なバリュー株です。
②中央自動車工業(8117)
銘柄名 | 中央自動車工業 |
---|---|
証券コード | 8117 |
配当利回り | 3.12% |
時価総額 | 448億円 |
PER | 8.75倍 |
PBR | 1.21倍 |
中央自動車工業(8117)は、ボディコーティング剤や自動車部品の輸出入をおこなうなど、自社オリジナルの自動車用品を販売する会社です。
また、アルコール検知器などの開発・製造・販売も展開しています。
知名度は低いですが業績・財務や海外展開は好調で、利益率が高いです。
コロナ禍で株価が下落しましたが、現在は上下しながらも上昇基調にあります。
投資指標からは株価が割安なバリュー株と判断できるので、長期保有におすすめですよ。
③エーアイティー(9381)
銘柄名 | エーアイティー |
---|---|
証券コード | 9381 |
配当利回り | 3.89% |
時価総額 | 356億円 |
PER | 14.77倍 |
PBR | 2.51倍 |
エーアイティー(9381)は、日本や中国、東南アジア間で航空・海上輸送を手がけるなど、国際貨物輸送事業を展開している物流企業です。
PERが14.77倍と高水準で、配当利回りが4%近く高いのが特徴です。
過去10年間上昇傾向にある株価は、コロナ禍で一時的に下落しましたが、回復し再び上昇を続けています。
④ユニバーサル園芸社(6061)
銘柄名 | ユニバーサル園芸社 |
---|---|
証券コード | 6061 |
配当利回り | 0.79% |
時価総額 | 139億円 |
PER | 9.59倍 |
PBR | 1.49倍 |
ユニバーサル園芸社(6061)は、オフィス向けに観賞用の生花をレンタルしたり、園芸商品の卸売・小売をしています。
知名度は低いですが、堅実に売上高や営業利益を伸ばし、現在は海外進出も果たしています。
現在のネット通信販売の需要拡大の影響を受け、業績は拡大傾向にあります。
今後の成長性と割安の株価指標からおすすめのバリュー株です。
⑤オリックス(8591)
銘柄名 | オリックス |
---|---|
証券コード | 8591 |
配当利回り | 3.82% |
時価総額 | 2兆8153億円 |
PER | 8.62倍 |
PBR | 0.83倍 |
オリックス(8591)は、金融事業からホテル事業まで幅広く展開している有名企業です。
しかし、リーマンショック以降は株価の停滞が続いています。
PER・PBR・配当利回りは、株価の低迷と比べて数値が高く、バリュー株と判断できます。
オリックスは、株主優待目的に株を購入している人も多いですよ。
⑥ファーマフーズ(2929)
銘柄名 | ファーマフーズ |
---|---|
証券コード | 2929 |
配当利回り | 1.54% |
時価総額 | 375億円 |
PER | 14.6倍 |
PBR | 5.30倍 |
ファーマフーズ(2929)は医薬と食の融合を目指し、機能性素材・健康食品の開発・販売をおこなう会社です。
近年は育毛剤が注目されており、売上のメインとなっています。
株価は上昇基調にあり、PERも高水準です。
今後の成長性に期待できる、バリュー株の一つですよ。
気になる銘柄があった方は、さっそく口座開設してチェックです!
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関連記事:高配当株で配当金生活も夢じゃない!高配当株の選び方&儲けワザ
価値のあるバリュー株の見分け方3つのポイント
バリュー株を見分けるポイントを3つ紹介していきますので、参考にしてください。
ただし、下記の3つのポイントを満たしていても、全てがバリュー株とは限りませんので注意が必要です。
株式が属している業界や、様々な状況下によってバリュー株とはいえないものもあるので、総合的に価値を見極めるようにしてください。
- PBRが1倍以下である
- PERが10倍以下である
- 配当利回りが4%以上ある
①PBRが1倍以下である
「PBR」とは、純資産に対する1株あたりの株価の割合を示す指標を指します。
PBRが1倍=1株あたりの純資産と株価が同じとみなします。
PBR1倍以下であれば、1株あたりの株価が純資産以下と判断され、バリュー株(割安株)と判断します。
金融業界や自動車産業など、業界によってはPBRがそもそも低い場合があります。
PBRは同業界の他企業と見比べて、割安であるか見極めましょう。
PBR = 株価 ÷ BPS(1株あたりの株主資本)
②PERが10倍以下である
「PER」とは、1株あたりの当期純利益に対する株価の割合を示す指標をいいます。
バリュー株を見分けるポイントとして、PERが10倍以下で純利益に比べて株価が割安かどうかを注目してみましょう。
PERは、PBRと同様に属する業界にや経営方針に影響します。
同業他社との数値を比較して、バリュー株であるか判断するようにしてください。
PER = 株価 ÷ EPS(1株あたりの利益金額)
③配当利回りが4%以上ある
「配当利回り」とは、株価に対して1年間で得られる配当金を計算したものです。
配当金利回りが高いと、短期間で元が取れることから、割安だと判断できます。
4%以上の配当利回りがある銘柄は、バリュー株といえるでしょう。
ただし、上記2つのポイントと同様に、同業他社と比較して慎重に判断するように気をつけてください。
関連記事:株の始め方やコツって?初心者にも分かりやすく徹底解説
バリュー株の投資におすすめの証券
バリュー株への投資を始めたいなら、まずは証券会社で口座開設をする必要があります。
おすすめの証券会社を3つに厳選しました。
気になる証券会社があれば、さっそく口座開設してみましょう。
口座開設は無料ですから、複数開設して比較するのもアリですね。
SBI証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,632件 |
株式以外 | 債券 FX CFD 金/銀/プラチナ 先物・オプション 保険 |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 圧倒的口座数 100万円まで手数料0円 充実のサービス |
始めて口座開設するなら、総合力の高いSBI証券がおすすめ。
投資始めたてのころは、いろいろな情報が気になりますよね。
自分に合った投資方法を身につけるためにも、選択肢の豊富なSBI証券はうってつけの証券です。
証券口座開設数もトップクラスですから、安心して取り組めますね。
銘柄の多さからみても、困ったらSBI証券を選びましょう。
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関連記事:SBI証券の評判・口コミ!実際のところどうなのか利用者の声から徹底解説
松井証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,580件 |
株式以外 | FX 先物・オプション |
口座開設・取引までの日数 | 最短3日 |
特徴 | 使い勝手の良いツール お得な手数料 手厚いサービス |
バリュー株を探しつつ、着実に積み立てていきたいなら松井証券がおすすめです。
松井証券なら、100円から投資信託が取り組めますし、投資信託の購入時手数料は0円となっています。
初心者へのサポートが手厚いことでも知られていますから、困ったときでも安心です。
豊富なツールで、毎日コツコツ積み立てていきましょう。
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関連記事:松井証券の評判・口コミまとめ!手数料や投資信託についても解説
マネックス証券
総合評価 | |
---|---|
コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,235件 |
株式以外 | 債券 FX 先物・オプション 金・プラチナ |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 100円から始められる 米国株に強い お得なマネックスポイント |
米国株にも興味があるなら、マネックス証券で口座開設しましょう。
マネックス証券の米国株取扱い銘柄数は5,000を超えており、新規上場の銘柄も続々追加されています。
米国株デビュー応援プログラムとして、最大3万円キャッシュバックもあるためこれから始めたい方にもオススメ。
米国株・ETFの積立投資も可能です。
もちろん日本株を取り組むメリットも大きく、主要ネット証券最低水準の取引手数料となっていますよ。
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関連記事:マネックス証券の評判・口コミまとめ!米国株やIPOの人気についても解説
バリュー株の銘柄に関するよくある質問
バリュー株の銘柄に関するよくある質問と、その回答をご紹介します。
- バリュー株と割安株の違いは?
- バリュー株とグロース株はどっちがいい?
Q.バリュー株と割安株の違いは?
A.「バリュー株」と「割安株」は、同じ意味合いで使われる言葉です。
どちらも本来の企業価値より安い価格で取引されている銘柄のことを指します。
また「グロース株」と「成長株」も、同じと考えて差し支えありません。
Q.バリュー株とグロース株はどっちがいい?
A.どちらのほうが優れている、稼ぎやすい、ということはありません。
バリュー株(割安株)への投資では、配当益と売却益の両方を狙うのが基本です。
多くのグロース株(成長株)は、配当金をあまり出していません。
業績拡大に向けた先行投資費用がかかっているからです。
しかしバリュー株は、高配当銘柄が多いです。
割安なタイミングでバリュー株を買えば、利益を出しやすくなります。
いっぽう株価の大幅な上昇を狙うグロース株への投資では、売却益で稼ぐのがセオリーです。
グロース株は株価の振れ幅がバリュー株より大きいので、悪材料によって大幅に値下がりするリスクは大きいといえますが、狙い通り株価が大きく上昇すればリターンもたくさん獲得できます。
つまりバリュー株(割安株)投資のほうがローリスク・ローリターン、グロース株(成長株)投資はハイリスク・ハイリターンと言えるでしょう。
自分に合っている方法を選択してください。
まとめ~初心者はバリュー株で長期投資しよう!~
このページでは、バリュー株の基本知識やおすすめ銘柄、見分け方を解説しましたが、いかがでしたか?
バリュー株は、株価が急落する可能性が低く、中長期的に安定した利益を期待できるため、初心者にもおすすめです。
しかし、将来性のある優良なバリュー株を見極めることは簡単ではありません。
特に初心者は、ある程度の株の知識や情報収集能力が問われるので、最初は難しく感じるでしょう。
マネックス証券の「銘柄スカウター」やGMOクリック証券の「財務分析ツール」など、証券会社によって銘柄分析のツールを提供しています。
証券口座を開設すると利用できますので、事前に調べてから口座開設を検討してみてください。
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