メルカリはフリマアプリをメイン事業としている日本の企業です。
近年ではメルペイなど金融サービスにも事業を広げています。
メルカリの株は買い時なのか、業績とともに今後の株価の予測をします。
メルカリの基本情報
メルカリはフリマアプリを運営している日本のユニコーン企業です。
ユニコーン企業とは設立10年以内であり評価額が10億ドルを超えるベンチャー企業のことをさします。
日本でユニコーン企業が誕生するのは珍しいため、メルカリは以前から投資家から注目を集めていました。
会社概要
社名 | 株式会社メルカリ |
---|---|
本社所在地 | 東京都港区 |
設立年 | 2013年 |
代表者 | 山田進太郎 |
業種 | サービス |
Webサイト | https://about.mercari.com/ |
スマホで物を自由に売買できるフリマアプリを運営しており、若者を中心に利用者が爆発的に広がりました。
最も特徴的なのが、匿名でやり取りができることです。
氏名や住所を知られることなく、取引ができるためセキュリティ性が高く、安心して利用できることが人気の理由の一つです。
日本国内の利用者数は2,000万人以上にのぼります。
2014年9月からアメリカにも事業を拡大し、海外進出に乗り出しました。
2017年3月にはイギリスにも展開しましたが、2年後の2019年3月には撤退することとなります。
現在は、日本とアメリカのみで利用されています。
購入時の支払い品物が届いてから出品者に入金 AI による不正の監視など独自のシステムを構築しています。
2018年6月19日の東京マザーズ上場の際には、一時ストップ高になり、その後もマザーズ市場でトップクラスの時価総額を記録していました。
2022年6月7日付で東証グロース市場から東照プライム市場に上場市場区分変更した際も、大きな話題になりました。
事業内容
メルカリの主な事業内容は以下の4つです。
- フリマアプリ
- スマホ決済サービス
- BtoCマーケットプレイス
- 暗号資産
フリマアプリのメルカリは個人間で簡単に商品の売買ができるCtoCのマーケットプレイスです。
月間アクティブユーザーは2,000万人を超えており、累計出品数も増加し続けています。
メルカリはオンラインの売買プラットフォームですが、今後はリアル店舗「メルカリステーション」や無人投函ボックス「メルペイポスト」などのオフライン事業への取り組みも目指しています。
現在、日本以外にアメリカで事業を展開していますが、東南アジア最大のマーケットプレイス「Shopee」とも提携しており、さらなる海外進出も狙っている状況です。
アメリカで展開しているメルカリは「メルカリUS」といいます。
メルカリは「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを生み出す」ことを目標として掲げており、実現に向けて2014年と比較的早い段階から海外進出に踏み切りました。
日本版のアプリをそのまま翻訳して使用するのではなく、新たにUS版のアプリの設計を図っています。
スマホ決済サービスである「メルペイ」とは、メルカリの売上金だけでなく、金融機関からメルペイにチャージしてスマホ決済ができるサービスです。
iDやコード決済に対応しています。
以前のメルカリは、出品と販売と売上金の引き出しが同時に行うことができませんでした。
しかし、メルペイが導入されたことで売上金をそのまま利用することが可能になり、非常に便利になりました。
また、メルカリの利用実績や他ユーザーからの評価などをデータにして、後払いである「メルペイスマート」や少額融資サービス「メルペイスマートマネー」を新たに提供し利益を上げています。
メルカリとメルペイが連携することでより使いやすくなり、ユーザーがストレス無くサービスを利用できるようになりました。
「メルカリSHOPS」は、スマホまたはパソコンがあれば3分でネットショップが開設できる固定費不要のBtoCマーケットプレイスです。
固定費が不要な代わりに、手数料として売上金の10%が差し引かれ、メルカリの収益になります。
メルカリにはすでに約2,000万人の利用者がいるため、集客も不要です。
2021年4月に暗号資産を取り扱う「メルコイン」が設立されました。
メルカリでの売上金をビットコインで受け取ることができたり、メルペイの残高を使って暗号資産の取引ができたりするようになりました。
小さなプラットフォームで簡単で快適に金融サービスが受けられるように事業展開を図っています。
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メルカリの業績
赤字幅が大きいのが気になるところですが、米国のテスラも黒字化したのは2022年に入ってからなので今後に期待が必要です。
2022年6月期業績
項目 | 2022年6月期業績(連結) 単位:百万円 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 147,049 | 38.6% |
営業利益 | △3,715 | ー |
経常利益 | △3,896 | ー |
親会社株主に帰属する当期純利益 | △7,569 | ー |
新規事業の失敗が続き、業績は赤字続きで株価も下落傾向でしたが、新型コロナの拡大によりEC事業の需要が高まったことで売上が増加しました。
株価は2020年に大きく上昇しましたが、2021年の業績は再度赤字に転落したことで株価が急落しています。
2021年末から2022年の初旬のわずか6か月程度で1/3まで株価が下落しました。
株価急落の要因としてあげられるのが、緊急事態宣言が解除されるなど外出が増えたことによって、フリマアプリの使用頻度が低下したことです。
商品数の鈍化や購入頻度の減少により業績が悪化したと考えられます。
2022年6月期の業績は売上高を大きく伸ばしているものの、収益が赤字になっており失望売りによって株価が急落しました。
2023年6月期第1四半期業績
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項目 | 2023年6月期第1四半期業績 単位:百万円 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 40,029 | 19.0% |
営業利益 | 3,119 | 267.1% |
経常利益 | 3,154 | 277.8% |
親会社株主に帰属する四半期当期純利益 |
2023年第1四半期の売上高は過去最高を記録しました。
総資産が約20億円増加しましたが、負債が17億円ほどあるので経営状況はあまり変わっていません。
また、前回の決算発表でメルカリは不正利用によって約16億円もの損失が出たといわれています。
不正利用に対する施策を打ち出し、改善しなければ今後も財政状況は苦しくなることでしょう。
関連記事:【日本株・米国株】配当金利回りランキングTOP20!買ってはいけない高配当株の条件
メルカリの株価は買い時?
値上がりする可能性は十分にありますが、リスクも比較的大きいのが現状です。
メイン事業であるメルカリが好調な成長株ですが、メルカリの株は買い時とは言えません。
メルカリの株価が上がる期待要素
国内のCtoC分野のEC市場は大きく成長しています。
サステナブルに対する意識の向上から中古品への注目が集まっており、今後も市場はさらに大きく拡大すると考えられます。
EC市場の拡大
EC市場はどんどん拡大しています。
世界では持続可能な社会を目指してさまざまな取り組みを行っています。
メルカリは中古品を捨てるのではなく必要とする人に届けることで、消費社会から循環型社会へ転換させるための大きな役割を担っているともいえます。
今後もユーザー数も出品数も増加していることから、さらに市場が成長するのではないかと考えられます。
顧客データの利用
メルカリは顧客の購買データを大量に保有しており、 2022年5月からはメルカリの商品価格や取引量を1,000以上のカテゴリーに指数化した「メルカリ物価数量指数」の提供を開始しました。
CtoCサービスにおける消費者の需要を可視化するのは世界初です。
顧客データを保有しているということは、今後の事業展開においてかなり有利に進めることができるといえます。
顧客データは様々な小売卸売業者や研究機関にとって重要であるため、こうした点からも今後の成長が見込まれるのではないでしょうか。
メルカリの株価は割高ですが、データの資産性を見ると割安ともとれます。
メルカリの株価が下がる不安要素
メルカリの売上は伸びていますが、まだ初期投資段階の事業が多いため全体で見ると営業赤字になっています。
市場の成長は大きいものの、競合も多いためリスクがあります。
競争の激化
国内には中古品市場が多く存在します。
フリマアプリに限ればメルカリの他に「楽天ラクマ」や「PayPayフリマ」などがあります。
オフライン店舗でいうと「GEO」や「 BOOKOFF」なども競合としてあげられます。
決済サービス事業も同様です。
スマホ決済の需要が高まってきており、メルペイの他に「PayPay」や「楽天Pay」など非常に多くのサービスが存在しています。
どの決済サービスもキャッシュバックなどのキャンペーンを頻繁に行っており、消耗戦になっている状況です。
このように主力事業での競争が激しいため、メルカリがいつまで生き残れるかが不明なところがあります。
利用者数の減少
近年では転売の問題も大きくなっており、規制を求める声が多くあがっています。
不正や違法な取引により、メルカリに利用をやめるユーザーも少なからず出てきています。
現在は2,000万人以上の利用者を有するメルカリですが、メイン事業であるメルカリのユーザー数が減少すると株価が下落する可能性があります。
メルカリはこのような問題にどう対処するか、ユーザーを引き止められる施策を打ち出せるかが大きな鍵となるでしょう。
また、日本の人口が減少しているため、それに比例しユーザー数も減少することになります。
海外での事業が成功するかどうかも今後の株価に大きく影響するでしょう。
新規事業の失敗
特にアメリカで展開しているメルカリUSは大苦戦しており、大きな収益を出している国内のメルカリの足かせになっている状態です。
メイン事業が成功しているときに、新しい事業を育てることはごく普通のことではありますが、打ち出した新規事業がことごとく大きな成長を遂げないまま撤退しているのは注意が必要です。
関連記事:株主優待のおすすめ人気ランキング!食品系や穴場のお得な銘柄を厳選
メルカリの株を買うならこの証券会社!
メルカリの株を買う場合は、以下の証券会社がおすすめです。
それぞれ特徴も説明しているので、参考にしてください。
SBI証券
投資信託の数 | 2,632件 |
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NISA・つみたてNISAの可否 | 可能 |
株式以外 | 債券 FX CFD 金/銀/プラチナ 先物・オプション 保険 |
口座開設までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 国内株式の個人取引では1位のシェア 取引でTポイントやPontaポイントなどが貯められる 最低取引手数料が0円 単元未満株の買付手数料が0円 |
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初心者でも少額から投資ができます。
また、TポイントやPontaポイントが付与されるため、お得に取引ができるとメリットが多い証券会社です。
SBIグループ全体で口座開設数は840万人を突破しており、日本最大級の証券会社となっています。
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関連記事:SBI証券の評判・口コミ!実際のところどうなのか利用者の声から徹底解説
松井証券
投資信託の数 | 1,580件 |
---|---|
NISA・つみたてNISAの可否 | 可能 |
株式以外 | FX 先物・オプション |
口座開設までの日数 | 最短3日 |
特徴 | 国内株の夜間取引可能 サポート体制が充実 約定金額50万円以下は売買手数料無料 25歳以下の場合は取引手数料が無料 |
松井証券は国内株でも夜間取引ができるので、自由度の高い取引が行えます。
また、銘柄探しや投資判断などのサポート体制が充実しているため、これから投資を始めようとしている人にもおすすめです。
約定金額の合計が50万円以下の場合、売買手数料が無料になるため資金の少ない投資家にとっても利用しやすい制度が整っているのが松井証券の良いところです。
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関連記事:松井証券の評判・口コミまとめ!手数料や投資信託についても解説
マネックス証券
投資信託の数 | 1,235件 |
---|---|
NISA・つみたてNISAの可否 | 可能 |
株式以外 | 債券 FX 先物・オプション 金・プラチナ |
口座開設までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 時間外取引が可能 最低取引手数料が0円 米国株など海外株の銘柄数が豊富 「銘柄スカウター」という分析機能あり |
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最低取引手数料は0円です。
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メルカリ株の買い時まとめ
メルカリはいまだ発展途中の企業です。
株価が割高なうえに赤字が拡大しており、新規事業も失敗に終わっているものが多いため、メルカリの株は買い時とは言えません。
メルカリ株の購入は確実に黒字化になる見込みが出るまで待った方が賢明と考えられます。
ただし、メルカリは少額投資でリスクを低く運用することも可能なので1株から購入してみてもいいかもしれません。
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