「テクニカル分析で株やFXの勝率を上げたいけど、どんなテクニカル指標を使えばいいの?」とお悩みではないでしょうか。
テクニカル分析は、チャートにさまざまなテクニカル指標(インジケーター)を表示することで行えるほか、チャートの形を見ることでも可能です。
今回は、初心者でも使いやすいおすすめのテクニカル指標6つと、覚えやすいチャートパターン3つをご紹介します。
また、複数のテクニカル指標を組み合わせるならどれがおすすめか、テクニカル分析に意味はあるのか、といった疑問にもお答えしていますよ。

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テクニカル分析の種類
テクニカル分析とは、チャートにさまざまなテクニカル指標(インジケーター)を表示して、これからの価格変動を予測する方法です。
株やFXで用いられます。
テクニカル分析で利用される指標は、主にトレンド系、オシレーター系の2種類です。
また、チャートの形状からテクニカル分析をする方法もあります。
カテゴリ | 種類 | 特徴 |
---|---|---|
テクニカル指標 | トレンド系 | 相場の流れや方向性を分析する。順張りにおすすめ。 |
オシレーター系 | 相場の過熱感(買われ過ぎや売られ過ぎ)を分析する。逆張りにおすすめ。 | |
チャート分析 | チャートパターン | チャートの形状から値動きを予測する。 |
トレンド系は順張りにおすすめ
相場の動きを見る際に、トレンドの方向性をつかむのがトレンド系のテクニカル指標です。
市場の勢いを感じ、売買の判断材料とすることができます。
主に順張りでの取引に利用されることが多いです。
オシレーター系は逆張りにおすすめ
オシレーター系のテクニカル指標は、市場が過熱しすぎているか、反対に冷めすぎているか(買われすぎ、売られすぎ)を見極めます。
相場が反転するタイミングを予測するのに役立つのが特徴です。
逆張りでの取引によく用いられます。
チャートパターンから値動きを予想できる場合も
テクニカル分析は、テクニカル指標を使って売買判断する方法が一般的です。
しかし方法はそれだけではなく、チャートが特定の形を作ると、相場の先行きを予測できる場合があります。
テクニカル指標を用いたテクニカル分析より、直感的・視覚的な分析方法です。
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テクニカル分析におすすめの指標6選
テクニカル分析で用いられるテクニカル指標(インジケーター)は、たくさんの種類がありますが、その中でも特に効果的で人気のある6つを紹介します。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
- MACD
- RSI
- ストキャスティクス
①移動平均線
- 世界中の投資家に使われている王道の指標!
- ローソク足の終値の平均を、線で繋いで表示させたもの。
- 設定した期間内で表示させる。短期では5日、長期では20日の設定がよく使われる。
- 「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」は、売買シグナルとしても活用できる。
トレンドを一目で把握するのに最適な移動平均線は、トレンド分析の代表格とも言えます。
移動平均線とは、設定した期間内におけるローソク足の終値の平均を、線で繋いで表示させたものです。
この指標を用いることで、市場の流れを掴むことができるので、多くの投資家たちが活用しています。
移動平均線の設定には色々な方法がありますが、短期では5日、長期では20日の設定が人気です。
また移動平均線では、「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」が、売買のタイミングを見るための重要なサインとなります。
短期線が長期線を上から下に通過すると、「ゴールデンクロス」が発生。
これは価格の上昇を示すサインとなるため、このタイミングで買いを入れます。
一方、短期線が長期線を下から上に通過すると「デッドクロス」です。
これは価格の下落を示すサインであり、このタイミングで売りを入れるとよいでしょう。

②ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドとは、移動平均線を中心として、価格の変動幅を示す線を加えたものです。
想定される値動きの範囲が、この帯(バンド)の中に収まると予想できるほか、トレンドの方向や値動きの激しさを把握するのに役立ちます。
バンドが元々狭い状態から広がる「エクスパンション」が起きて、ローソク足が+2σに到達したら、それは上昇のサインです。
買いを入れるタイミングとなります。
逆にエクスパンション後にローソク足が-2σに到達したら、それは価格が下落する可能性が高いと判断して、売りを入れるとよいでしょう。
③一目均衡表
一目均衡表は、ローソク足と5本の補助線で構成されている、日本発のトレンド系テクニカル指標です。
海外でも支持されています。
相場の流れや方向性を把握したり、売買のタイミングを見極めたりするのに役立ちますよ。
ローソク足が雲を突き抜けたら、トレンド変化の合図と捉えられます。

④MACD
MACD(マックディー)は、移動平均線の発展版で、売買シグナルの精度を高めたものです。
具体的には、短期と中長期の移動平均線の差をグラフで表示します。
MACD線とシグナル線から、トレンドの勢いや転換のタイミングを判断できる点が特徴です。
MACD線がシグナル線の上に抜けたらゴールデンクロス、MACD線がシグナル線の下に抜けたらデッドクロスとなります。
移動平均線より早いタイミングでサインが出るので、早期に値動きを予測したい方へおすすめです。
⑤RSI
オシレーター分析の代表格であるRSIは、現在の相場の相対的な強弱・過熱感を表す指標です。
0〜100%の間で変動します。
- 70%以上…買われすぎだと判断できます。反落すると予想して売りエントリーするのがおすすめです。
- 30%以下…売られすぎだと判断できます。反発すると予想して買いエントリーすると良いでしょう。
※ただし強いトレンドが発生していると、70%以上・30%以下の推移が続くこともあります。
⑥ストキャスティクス
ストキャスティクスもまた、相場の過熱度を測るオシレーター系のテクニカル指標です。
80以上なら買われ過ぎ、20以下なら売られ過ぎと判断できます。
2本の線で構成されていて、視覚的にわかりやすいです。
この2本の線がクロスすると、売買のタイミングと捉えられます。
おすすめのテクニカル指標は相場ごとに異なる
テクニカル分析では、市場の動きに合わせて適切な手法を選ぶことが大切です。
ここでは、トレンド相場とボックス相場でそれぞれおすすめのテクニカル指標を紹介します。
トレンド相場はトレンド系(順張り型)のテクニカル指標がおすすめ
トレンドがはっきりとしている相場では、その流れに乗るトレンド系(順張り型)のテクニカル指標が有効です。
- 移動平均線(MA)
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
- MACD
- DMI
- パラボリック など
ボックス相場ではオシレーター系(逆張り型)のテクニカル指標がおすすめ
一方、ボックス相場(価格が一定範囲で揺れ動く相場)では、オシレーター系(逆張り型)のテクニカル指標がおすすめです。
- RSI
- ストキャスティクス
- サイコロジカル
- 移動平均線乖離率
- RCI
- ピボット など
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テクニカル分析のおすすめの組み合わせ
テクニカル分析をより効果的に行うためには、複数の指標を組み合わせることがおすすめです。
- MACDとRSI
- ボリンジャーバンドとMACD
- RSIとボリンジャーバンド
- ボリンジャーバンドと移動平均線とRCI
ボリンジャーバンドとMACDの組み合わせ
たとえば、ボリンジャーバンドとMACDの組み合わせは、初心者でも取り入れやすいです。
次のシンプルなルールで取引します。
- 最初に、ボリンジャーバンドの広がり出しを待つ。
- MACDがクロスした後、ボリンジャーバンドがクロスした方向の2σを終値で抜けたら、エントリーする。
- 移動平均線を抜けたタイミングで、決済・損切りする。
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テクニカル分析に使えるおすすめのチャートパターン3選
テクニカル分析は、チャートの形状からも行うことができますよ。
以下に、特に有用とされる3つの方法を紹介します。
- ダブルトップ
- ダブルボトム
- ヘッドアンドショルダー
①ダブルトップ
ダブルトップとは、山が2つ連なった後に、「ネックライン」を下回って価格が下がるパターンのことを指します。

もし山が3つ連続して形成された場合、それは「トリプルトップ」と呼ばれます。
ネックラインを下に突き抜けた瞬間が、価格下落のサインです。
このタイミングで売りを入れると、利益を得るチャンスが広がります。
②ダブルボトム
ダブルボトムとは、下向きに2つの山(つまり、谷)が形成されるパターンです。
これは価格が下降から上昇に向かうサインとみなされます。

ネックラインを上に突破したら、買いエントリーのチャンスです。
③ヘッドアンドショルダー
上向きに山ができる「ヘッドアンドショルダートップ」と、下向きに山ができる「ヘッドアンドショルダーボトム」の2つに分けられます。
ヘッドアンドショルダートップとは、3つの山が形成され、その中心の山(ヘッド)と両側の山(ショルダー)が左右対称に見えるチャートパターンです。
この3つ目の山のネックラインを下に割り込んだら、下降トレンドに移行する可能性が高いと判断できます。
ここが売りのエントリーポイントです。
一方、ヘッドアンドショルダーボトムは、山が3つ連続して下向きにできたパターンのことを言います。
こちらでは、3つ目の山(ネックライン)を上に突破した時点で、価格が上昇トレンドに転じる可能性が高いと判断可能です。
そのタイミングで買いエントリーを考えます。
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テクニカル分析で勝率を上げる3つのコツ
テクニカル分析は万能ではありませんが、株やFXの勝率を上げるための一助となります。
以下にそのコツをいくつか紹介します。
- 初心者は簡単なものから始める
- テクニカル分析を2つ以上組み合わせる
- 予測が外れる可能性も考慮する
初心者は簡単なものから始める
テクニカル分析を始めるにあたっては、まずは簡単なものから始めることをおすすめします。
例えば、移動平均線やダブルトップなどのシンプルな分析から始めると、初心者でも取り組みやすいです。
また、デモトレードで慣れる方法もおすすめですよ。
テクニカル分析を2つ以上組み合わせる
複数のテクニカル分析を組み合わせることで、予測の精度が上がります。
トレンド系とオシレーター系の組み合わせや、チャートパターンとの組み合わせが特に効果的です。
最初からいくつも組み合わせようとする必要はありませんが、テクニカル分析に慣れてきたらチャレンジしてみましょう。
予測が外れる可能性も考慮する
テクニカル分析が示すのは、あくまで予測です。
100%当たるわけではないので、外れる可能性も考慮に入れましょう。
この認識を持つことで、損失を抑え、利益を最大化する取引戦略を立てることができます。
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株のテクニカル分析に強いおすすめツール3選
各証券会社やFX会社は、テクニカル分析ができる取引ツールを提供しています。
ここでは、株取引ツールの中から、テクニカル分析におすすめの3つをご紹介。
- SBI証券「HYPER SBI」
- 松井証券「ネットストック・ハイスピード」
- マネックス証券「マネックストレーダー」
①SBI証券「HYPER SBI」
総合評価 | |
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コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 2,632件 |
株式以外 | 債券 FX CFD 金/銀/プラチナ 先物・オプション 保険 |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 圧倒的口座数 100万円まで手数料0円 充実のサービス |
SBI証券が提供している「HYPER SBI」は、豊富な情報量が強みです。
テクニカル分析では、40種類以上のチャートが用意されています。
過去20年以上の値動きが確認できる点や、他の銘柄と値動きを比べられる点も魅力。
テクニカル分析に必要な多くの機能が揃っており、初心者から経験者まで幅広く使えます。
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関連記事:SBI証券の評判・口コミ!実際のところどうなのか利用者の声から徹底解説
松井証券「ネットストック・ハイスピード」
総合評価 | |
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コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,580件 |
株式以外 | FX 先物・オプション |
口座開設・取引までの日数 | 最短3日 |
特徴 | 使い勝手の良いツール お得な手数料 手厚いサービス |
松井証券の「ネットストック・ハイスピード」は、さまざまなテクニカル指標を活用して、視覚的にデータを探求できる取引ツールです。
株式チャートだけでなく、日経平均株価のような指数チャートや先物チャートも表示できます。
最大9銘柄のチャートを一度に画面表示して、比較検討することも可能です。
さらに、「チャートフォリオ」も役立ちます。
これは25種類のチャートパターンを用いて、銘柄を検索する機能です。
特定のパターンを選択すると、該当する銘柄がすぐに表示されます。
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関連記事:松井証券の評判・口コミまとめ!手数料や投資信託についても解説
マネックス証券「マネックストレーダー」
総合評価 | |
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コスト | |
信頼性 | |
NISA/つみたてNISA | 〇 |
投資信託 | 1,235件 |
株式以外 | 債券 FX 先物・オプション 金・プラチナ |
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
特徴 | 100円から始められる 米国株に強い お得なマネックスポイント |
マネックス証券では、優れたリアルタイム取引ツール「マネックストレーダー」を利用できます。
「マルチチャートビューワ」機能を使えば、銘柄フォルダに追加した複数銘柄のチャートを、同時に見ることが可能です。
また、マネックストレーダーはスマートフォンにも対応しています。
いつでもどこでも手軽にテクニカル分析ができますね。
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関連記事:マネックス証券の評判・口コミまとめ!米国株やIPOの人気についても解説
テクニカル分析は意味ない?


一般的に、テクニカル分析は有効だとされていますが、中には「テクニカル分析は意味がない」と考えている投資家もいます。
なぜそのような意見もあるのか、理由を見ていきましょう。
テクニカル分析は意味がないと言われる理由
- ランダムウォーク理論
- 証券会社やFX会社がチャートを操作している説
ランダムウォーク理論とはわかりやすく言うと、「株価や為替相場の値動きはランダムで、予測することはできない」という理論です。
たとえばランダムウォーク理論では、日経平均株価が前日より高くなる確率も、反対に低くなる可能性も、50%だと考えます。
これは「ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析をしても、意味がない」と否定する理論です。
また、「証券会社やFX会社がチャートを操作している」「操作されているチャートをもとに分析しても、意味がない」と考えている投資家もいます。
ただこちらに関しては、あくまで噂です。
テクニカル分析は意味があるのか?
確かにテクニカル分析は、万能というわけではありません。
しかし将来を完全に予測できないとはいっても、テクニカル分析はトレンドやエントリーのタイミング判断に役立ちます。
そのため、決して無意味ではないでしょう。
とはいえ、どんな相場でもテクニカル分析で100%勝てるわけではないと、理解しておくことも重要です。
テクニカル分析は、あくまで投資の一つの手法となっています。
テクニカル分析だけに頼りすぎることなく、経済状況など、他の要素と組み合わせて使うことが大切です。
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まとめ~テクニカル分析を活用しよう~
テクニカル分析のおすすめのやり方や、ツールをご紹介してきました。
テクニカル分析は、株やFXでの利益を追求するための一つの方法です。
様々な指標やパターンを組み合わせて使用することで、その効果を最大化することができます。
しかし、全てを予測するものではありません。
そのリスクも理解した上で使用することが重要です。
自分自身の投資スタイルに合わせて活用してみてください。
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