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10月 05
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以前から、チャイナマネーがオーストラリアや海外資産投資に入ってることはお伝えしていますが、ここにきて、インドマネーも海外の資産投資で存在感を高めています。

このブログでも、以前サハラグループがバングラディッシュで大規模な宅地開発を開始したり、ニューヨークのプラザホテルに投資したことをお知らせしましたが、ここに来て、オーストラリアの資源開発企業や、ホテル買収にインドのスーパー富裕層が投資家として名乗りを上げています。フォーブスの世界トップ80位にランクされるJindal ファミリーが、鉄鉱、石炭採掘会社の株を取得したり、インフォシスの共同創業者Nadathur Raghavan がブリスベンにホテルや,オーストラリア国内およびニュージーランドのホテルチェーンの買収をしています。このようなインド人著名人に限らず、ここ数ヶ月多くのインド人個人富裕層がオーストラリアの資産(不動産を中心)を購入しているのは、世界経済の不透明感から、オーストラリア資産を安全資産として見ているという指摘がされています。つまり、国際格付けでもトリプルA(安定的)を維持しており、経済規模でも世界12位にランクされ、21年間経済成長を続ける唯一の先進国であり、豊富な天然資源国として抜群の安定感があると言われています。ここにきて、中国の経済が下降局面を迎えていることから、オーストラリア経済も減速局面入りも予想されており、足下は利下げが予想されることから、不動産などの投資タイミングが来ていると言えます。

インド人にとっては、もともとイギリス領であったことから、イギリスや北米への投資が歴史的に多かったのですが、ここに来て、同じ英国連邦であるオーストラリアは地理的にも近く今後も投資が続くと予想されます。

特に、来月オーストラリアは新しい永住権取得の基準 (Significant Investors)をスタートさせますが、これはまさにアジア富裕層をターゲットにしているようです。これはA$5Mil(約4億円)のオーストラリア資産(インフラ投資向けの政府債など)を投資することにより永住権をあたえるもので、これまでの移民に課していた基準(英語力など)を緩和する代わりに、投資を全面に押し出す戦略です。これは4月にシンガポールが廃止(中断)した投資移民プログラム(12億円の純資産の証明と6億円の投資が条件でシンガポールの永住権を取得できるプログラムだったが、この4月に中断されている)に代わるプログラムとして注目を浴びています。今後、中国、シンガポール、香港、マレーシア、インドなどの富裕層がオーストラリアへの投資を加速させる起爆剤となるでしょう。

投資マネーの流れは、先進国から新興国への流れから、新興国の企業や富裕層マネーが、世界へ流れるという時代に向かっていることを実感します。

2年前にチャイナマネーを追え!と言う本を出しましたが、これからは新興国富裕層マネーを追え!と言う時代ですね。

 

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