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1月 20
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昨年末からのアベノミクス効果で、この1ヶ月で急速な円安が進んでおり、日本の投資家の視線が、国内株式や為替FX取引などに向っているようですが、ここシンガポールでは、相変わらず海外不動産への関心が強いようです。

シンガポールでは、年明け早々の先週末に新たな不動産投資抑制策が発表され、シンガポール不動産を購入する場合の追加印紙税(Buyer’s Stamp Duty。2012年12月に導入された)にさらに追加で5%を課す処置が即日実行されましたが、強いシンガポールドルに相俟って、より海外の物件に関心が高まっています。

この週末に、シンガポールの高級ホテルセントレジスで開かれていたロンドン不動産の販売会に行ってきましたが、予想以上に非常に盛況でしたのでご報告します。




 

 

 

 

 

この物件は、昨年の6月8日の私のブログにも紹介しましたが、ロンドンの中心部に近いテムズ川の南にあるBattersea Power Station の再開発で、マレーシアの最大手不動産デベロッパーSP SatiaとSime Darby Property とマレーシアの年金ファンドの3社JVが、20億リンギット(約4億ポンド、日本で約560億円)で公開入札で落札したものです。現地では、Chelsea Foot Ball Club のオーナーロシアの石油王ロマン・アムロビッチ 氏などが落札を有力視されていただけに、サプライズでした。

この火力発電所は1983年まで50年以上、ロンドンの電力を供給してきた築80年の建物で、ヨーロッパ最大の煉瓦作りで地元からも親しまれているメモリアルな建築物で、ビートルズ、ピンクフロイドなどのアルバムにも使われており、4本の煙突が象徴的で、アートとしての価値も見いだされています。

ロンドンで残された最後の大規模再開発と言われる程のプロジェクトで、それまではヨーロッパやロシアなどの投資家が実績が多かったロンドンマーケットで、アジアの資本が落札した事も、非常に象徴的な出来事として話題となりました。



 

 

 

 

 

昨年後半から、当社は今回のJVの筆頭会社であるSP Stetia社の開発するクアラルンプール市内のEco Cityという大規模プロジェクトを日本の投資家にお薦めしておりますが、そのEco Cityの販売センターに、このロンドンのBettersea Power Stationプロジェクトも併設して準備されていました。本年1月からマレーシアから販売するとのことで、昨年後半から地元の投資家が関心を持っているのを目の当たりにしており、個人的にも非常に注目していましたが、それにしても、昨年7月の正式契約から半年以内に販売を開始するという事業スピードは驚異的です。

確かにマレーシアではデベロッパーとして実績、実力ともにトップ企業といわれるSP SetiaとSime Darby社ですが、マレーシア国内ならいざ知らず、開発場所はイギリスロンドンです。

アジアチャイナマネーのスピードと勢いが凄まじいのは、以前から紹介させていただいていますが、民間2社に加え、政府系の年金ファンドも加えた3社JVでこれだけのスピード感でマスタープランを作成し、販売許認可、マーケティング、販売まで行ってしまう事業スピードは、我々日本人の常識では考えられません。

マレーシアの事業主体の狙いはポンド安のリンギ高を利用したものです。彼らの成算は、ロンドン不動産の将来性、希少性とポンド安、アジア通貨高により販売対象になる海外投資家のニーズにマッチすると考えている事でしょう。

その狙い通り、本年1月5日の週末はクアラルンプール、12日の週末はロンドン、そしてこの週末がシンガポール、来週は香港でそれぞれ販売会をおこない、4週間で第1期の800ユニットを完売する計画です。

実際、この2週間で、クアラルンプール、ロンドンでは各会場のアロケーション分を予定通り完売しており、この週末シンガポールでも19日(土)17時の段階で、売り出し総数100戸のうち、80戸が、申し込み済でした。(ちなみに、申し込み金は1万シンガポールドル=約72万円で、クレジットカードで決済が可能です)

販売センターには、地元のシンガポール人とシンガポール在住のイギリス人が多く見受けられました。なかには、KLやロンドンで、良いユニットが買えなかったという事で、週末にシンガポールに来たという投資家もいるようです。



 

 

 

 

 

第1期は火力発電所と鉄道路線に囲まれた敷地の西側部分の2棟です。気になる価格帯ですが、1Bed Room(62㎡)で45万ポンド(約6400万円)2Bed Room(93㎡)で、70万ポンド(約1億円)単価で云うと£720/sqf(367万/坪)〜£750/sqf(377万/坪)と周辺立地や将来性を考えると、第1フェーズというプレミアもあり、かなり割安感があります。

テムズ川の南側にありますが、このBattersea Park 周辺は、米国大使館が移転して来るNine Elmsプロジェクトなども近く、ロンドンのウエストサイドの再開発エリアとして期待されています。



 

 

 

 

 

尚、第2期はPower Stationの建物内にリノベーションとして、商業施設(リテール、ホテル)などの複合施設部分にある住宅が分譲される予定と聞いています。売り出し時期は未定ですが、4週末で800戸を販売した状況から見て、意外に早くマーケットにでてくるかもしれません。

来週は香港です。第1期にご興味のある方は、来週末の香港に行くのがラストチャンスです。

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