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1月 15
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2012年7月に夏のオリンピックが開催されます。ロンドンは、1908年、1948年に次ぎ史上初の3回目の開催となります。200カ国以上15000人以上の選手の参加が予定され、観客数も400万人が予想されています。財政緊縮の政策のもと公共事業の縮小、公務員削減、社会保障費の削減などが推進されているイギリス経済は足下は景気の低迷が予測されていますが、その中で経済効果が期待されている大きなイベントです。

実際に試算されている経済波及効果は30億米ドル程度といわれていますが、オリンピック関連のインフラ整備には以下のものが含まれています。

1.ドックランズ・ライト・レイルウェイ(DLR)の延伸

2.ロンドン地下鉄、イースト・ロンドン線の延伸

3.ロンドン・ヒースロー空港(イギリス最大の空港)の拡張工事

4.オリンピック・ジャベリン(高速列車)の運行

5.オリンピックパークを運営するための発電施設の建設

もちろん、オリンピックスタジアム・オリンピック村の建設や周辺地区の整備も行なわれ、おもにイーストロンドンのインフラ整備が進行します。ロンドン市内は、ノッテイングヒル、ケンジントン、チェルシーなどに代表されるようにWest Londonが古くから高級住宅地として知られています。東は、造船所など工業地帯として位置づけられていました。第2次世界大戦でもドイツ軍の空襲を受けて焼けたのは主にEast Londonであったため、再開発が進めやすいのもEast Londonということで、1980年代からドッグランド跡地の再開発が本格的に始まりました。Canary Wharf は、戦後ロンドンの最大の地域再開発と言われ、いまでは、10万人が働くロンドンの金融センターとなりました。このCanary Wharfを中心にDLRが延伸されオリンピック会場となるストラッドフォードまでのアクセスが急速に整備されています。また、オリンピック開催を機にストラッドフォード駅はユーロスターの終着駅となり、駅前にはヨーロッパ最大のショッピングセンターといわれるWestfield Stratford Cityが建築中です。このように、今ロンドンはイーストロンドンが急速に整備発展しています。その中でオリンピックが起爆剤として果たす役割は非常に大きいようです。オリンピック効果とよく言われますが、不動産的には過去にもマーケットには非常に大きな影響を与えています。よく言われることに「祭りの後、マーケットは崩れる」などという意見もありますが、ここ最近の事例を見ているとオリンピック後、1−2年はむしろ安定しています。2000年のシドニーオリンピック、2008年北京オリンピックは、その例です。

果たして、ロンドンオリンピックはどうでしょか。

建設中のオリンピックスタジアムと選手村建設中のオリンピックスタジアムと選手村

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