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6月 08
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昨夜は、中国のリーマンショック直後の利下げ発表から3年半ぶりの利下げ報道があり、マネーマーケットは大きく反応しています。ユーロ債務危機、アメリカ経済の景気回復の遅れ、中国、インドなどの新興国の景気減速など、世界の金融市場は今年に入り、一度はやや楽観ムードがありましたが、ここに来て不透明感が漂っています。

先月は豪ドル、ユーロ、英ポンドが急落し、また円が独歩高になっていたのですが、今週に入り、為替市場に変化がでてきました。6月5日の豪中銀のキャッシュレート(公定歩合)の利下げが、5月に続きありましたが、下げ幅は25ベーシスで、市場は織り込み済でむしろ、1ヶ月で7%の下げがきつかったことから、豪ドルは切り返しています。6月6日の1QのGDP成長率が市場の予想よりも良かったことも、以外に堅調な豪経済が確認され、これも後押しとなっています。中国経済の動向に左右される資源銘柄のオーストラシアドルですので、昨夜の発表を受け、金融緩和にむかった中国経済を材料に豪ドルが切り返すでしょう。英ポンドも同様に、今週に入り戻し基調です。一方、円の方は円高一服、方向性が注目されます。

そんな中、ロンドン不動産のニュースが飛び込んできました。ロンドンの中心部に近いテムズ川の南にBattersea Power Stastion の再開発の入札で、マレーシアの最大手不動産デベロッパーSP SatiaとSime Darby Property 2社JVが、20億リンギット(約4億ポンド、日本で約500億円)で落札し、排他的交渉権を獲得し、28日間のデユーデリジェンスに入るとのことです。数日前から両者が入札に加わっているというニュースを地元誌では見ていましたが、プレミアーリーグのChelsea Foot Ball Club のオーナーロシアの石油王ロマン アムロビッチ 氏などが有力視されていただけに、サプライズでした。

このBattersea Power Stastion は、築80年の建物でヨーロッパ最大の煉瓦作りの建物で4本の煙突が象徴的で、ビートルズやピンクフロイドのアルバムの表紙に使われている地元ロンドンでも愛着のある建物として有名です。ロンドンで残された最後の大規模再開発と言われる程のプロジェクトで、昨年から入札開始のニュースが伝えられてきましたが、ここにきてアジアのデベロッパーが、落札というニュースは時代を象徴しています。マレーシア系では政府系年金ファンドのEPF が、最近ロンドンで100億リンギ(約2500億円)の不動産投資を行っているようですが、やはり狙いはポンド安のリンギ高を利用したものです。同ファンドもこの両者のコンソーシアムのなかに入るとの噂もあるようです。落札した両者関係者によると、外観を保存しながら、複合開発(オフィス、ホテル、住宅の)を行うとしています。当社のイギリス法人と業務提携している地元エージェントのKevin Green 氏は大のChelsea FootBall Club のファン(自らもジュニア時代に所属)ですが、さぞ悔しがっていることでしょう。下は、入札で負けたロマン アムロビッチ氏のチェルシーのスダジアム構想です。

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